ヘルプフル コンテンツの作成におけるページ エクスペリエンスの影響

2023 年 4 月 19 日(水曜日)

一般的にヘルプフル コンテンツには、優れたページ エクスペリエンスを提供することが求められます。この度、ヘルプフル コンテンツの作成に関するガイドラインにページ エクスペリエンスについてのセクションを追加し、ページ エクスペリエンスに関するヘルプページを改訂したのは、そのためです。これにより、サイト所有者の皆様がコンテンツ作成プロセスの一環として、より包括的にページ エクスペリエンスについて検討できるものと考えています。

ページ エクスペリエンスに関するガイダンスの改編

これまで何年にもわたって、Google のコアランキング システムでは、優れたページ エクスペリエンスを実現しているコンテンツが検索結果の上位に表示されるようになっています。このことは、2011 年に公開され 2019 年に更新されたガイダンスにも記載されており、昨年からは有用で信頼性の高いユーザー第一のコンテンツ作成に関するヘルプページにも記載されています。

同ヘルプページは、Google の検索の基本事項の重要なリソースです。Google では通常、Google 検索でのランキングを上げることを目指すユーザーに対して、自己診断のための質問セクションと、それに関するその他のガイダンスに目を通すようおすすめしています。しかしながら、ヘルプページの「コンテンツの提示や制作に関する質問」セクションに記載されていたのはページ エクスペリエンスの一部の要素についてのみで、残りの要素については記載がありませんでした。そこで、優れたページ エクスペリエンスの提供に関するセクションを追加いたしました。このセクションでは、検索ランキングの向上を目指す場合はページ エクスペリエンスについても検討すべきであることを説明しています。

また、このセクションは「ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について」の改訂版ヘルプページにリンクしています。そこでは、自己診断のためのさまざまな質問およびリソースと合わせて、ページ エクスペリエンスの影響が詳しく説明されています。同ヘルプページでは、ページ エクスペリエンスについて検討すべき重要な要素のいくつかと、Google が近年説明してきた従来の要素をまとめて確認できます。

Search Console レポート

今後数か月の間に、Search Console のページ エクスペリエンス レポートが新しいページに改編される予定です。この新しいページにはページ エクスペリエンスに関する一般的なガイダンスへのリンクのほか、Core Web Vitals レポートや HTTPS レポートのダッシュボードが含まれる予定です。なお、Core Web Vitals レポートと HTTPS レポートは、これまでどおり Search Console に残されます。

なお、2023 年 12 月 1 日以降、Search Console の「モバイル ユーザビリティ」レポート、モバイル フレンドリー テストツール、Mobile-Friendly Test API については提供を終了する予定です。ただし、Google 検索でのランキングを上げるうえでモバイル ユーザビリティが重要でないから提供を終了するわけではありません。モバイル ユーザビリティは、かつてないほど頻繁にモバイル デバイスを利用しているユーザーにとって重要なことです。そのため、現在でもページ エクスペリエンスに関するガイダンスに記載されています。しかしながら、このレポートを最初に導入してからこの 10 年近くの間に、Chrome の Lighthouse など、モバイル ユーザビリティを評価する優れたリソースが他にも多く登場しています。

全体として、今回の改編により、クリエイターとサイト所有者の皆様が優れたページ エクスペリエンスを提供できるようになり、サイト訪問者から引き続き高評価を得られることを願っています。また、Google 検索でも高い掲載順位を獲得していただきたいと考えています。

よくある質問

ページ エクスペリエンス レポートがなくなれば、サイトが優れたページ エクスペリエンスを提供できているかどうかをどうすれば確認できますか?

ページ エクスペリエンス レポートは、すべての異なる要素を包括的に評価するのではなく、優れたページ エクスペリエンスを示す一部の指標に関する一般的な指針を示すことを目標としていました。優れたページ エクスペリエンスを提供しようとするユーザーは、「ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について」のページに記載されている自己評価のための質問を検討してみるなど、包括的なアプローチを取る必要があります。

Google 検索でランキングに使用される単一の「ページ エクスペリエンス シグナル」はありますか?

単一のシグナルはありません。Google のコアランキング システムでは、全般的なページ エクスペリエンスを示すさまざまなシグナルが評価されます。

以前は Core Web Vitals、モバイル対応であること、HTTPS を利用していること、煩わしいインタースティシャルがないことがページ エクスペリエンス シグナルとしてリストアップされていました。これらのシグナルは引き続き検索ランキングで使用されていますか?

これらのシグナルのすべてがランキングに直接使用されるとは限りませんが、検索ランキングの順位が高いページはページ エクスペリエンスに関するこれらの要素も優れているため、注目に値すると考えています。

Core Web Vitals は現在も重要ですか?

検索結果でのランキングを上げ、全般的に優れたユーザー エクスペリエンスを提供できるよう、サイト所有者の皆様には、Core Web Vitals を改善することを強くおすすめします。ただし、優れたページ エクスペリエンスに関係するのは、Core Web Vitals だけではありません。Search Console の Core Web Vitals レポートのデータやサードパーティの Core Web Vitals レポートの結果が良好な状態であっても、高いランキングが得られるとは限りません。

「ページ エクスペリエンスの更新」にはどのような影響がありますか?

ページ エクスペリエンスの更新とは、サイト所有者の皆様に注目していただきたい重要なページ エクスペリエンスの要素を説明するための概念です。これによって、具体的には、すでにコアランキング システムで使用されている HTTPS などのページ エクスペリエンス シグナルに加えて、新たに Core Web Vitals がシグナルとして導入されました。これは別のランキング システムではなく、これによってシグナルのすべてが 1 つの「ページ エクスペリエンス」シグナルに統合されたわけでもありません。

ページ エクスペリエンスは、「トップニュース」セクションに表示されるための要件ではありません。コンテンツが Google ニュースに関するベスト プラクティスGoogle ニュースのポリシーに適合している限り、自動システムによって同セクションへの表示が検討される可能性があります。

ページ エクスペリエンスはサイト全体で評価されるのでしょうか、それともページ限定で評価されるのでしょうか?

Google のコアランキング システムは、ページ エクスペリエンスに関連する要素を把握する場合などに、一般的にコンテンツをページ限定で評価します。ただし、サイト全体での評価も一部実施しています。

ページ エクスペリエンスはヘルプフル コンテンツ システムの必須要素ですか?

ヘルプフル コンテンツ システムは、表示方法やページ エクスペリエンスではなく、コンテンツに関連するシグナルに主に重点を置いています。ただし、コア ランキング システムで優れたページ エクスペリエンスを示すシグナルが考慮されるのと同様に、ヘルプフル コンテンツ システムも一定程度考慮されます。

ランキングを上げるうえでページ エクスペリエンスはどの程度重要ですか?

Google 検索は、ページ エクスペリエンスが平均を下回るコンテンツも含め、常に最も関連性の高いコンテンツが表示されるように設計されています。ただし多くの場合、検索語句に一致するヘルプフル コンテンツが多数存在するため、優れたページ エクスペリエンスを実現していることは、検索結果でのランキングを上げることにつながります。