レイヤは、1 種類以上のアイテムで構成される地図上のオブジェクトですが、単一のユニットとして操作されます。通常、レイヤは、共通の関連性を指定するために地図上に追加したオブジェクトの集合を表します。Maps JavaScript API では、レイヤ内のオブジェクトの表示を処理するために、レイヤを構成しているアイテムを 1 つのオブジェクト(通常はタイル オーバーレイ)にレンダリングし、地図のビューポートの変更に従って表示します。レイヤでは、地図自体のプレゼンテーション レイヤも変更できます。これは、レイヤと整合させながらベースタイルをわずかに変更することで行います。大部分のレイヤは、設計上、その個別のオブジェクトからはアクセスできませんが、ユニットとして操作できます。
レイヤの概要
Maps JavaScript API には、いくつかのタイプのレイヤがあります。
- Google マップのデータレイヤには、任意の地理空間データを格納するコンテナがあります。データレイヤを使うと、カスタムデータを保存したり、Google マップ上に GeoJSON データを表示したりできます。
- ヒートマップ レイヤは、ヒートマップの可視化によって地理データをレンダリングします。
- KML レイヤは、KML 要素と GeoRSS 要素を Maps JavaScript API のタイル オーバーレイにレンダリングします。
- 交通状況レイヤは、地図に交通状況を表示します。
- 乗換案内レイヤは、都市の公共交通機関のネットワークを地図に表示します。
- 自転車レイヤ オブジェクトは、自転車専用道路や自転車用のオーバーレイのレイヤを、共通のレイヤにレンダリングします。このレイヤは、デフォルトでは、移動手段が「BICYCLING」のルートがリクエストされたときに、DirectionsRenderer に返されます。
レイヤの追加
地図にレイヤを追加するには、setMap()
を呼び出して、レイヤを表示する地図オブジェクトに渡すだけです。同様に、レイヤを非表示にするには setMap()
を呼び出して null
を渡します。
以下のスニペットでは、イギリスのロンドンを地図の中心にして、乗換案内レイヤを追加しています。
var mapOptions = { zoom: 13, center: new google.maps.LatLng(51.5,-0.11) } var map = new google.maps.Map(document.getElementById("map"), mapOptions); var transitLayer = new google.maps.TransitLayer(); transitLayer.setMap(map);