読み上げ(ArticleWebPage)の構造化データ(ベータ版)

speakable schema.org プロパティを使用することで、テキスト読み上げ(TTS)を使用した音声再生に最適なセクションを記事やウェブページ内から指定できます。マークアップを追加すると、Google アシスタント搭載デバイスで TTS を使用して読み上げるコンテンツを、検索エンジンやその他のアプリが識別できるようになります。ウェブページに speakable 構造化データを導入すると、Google アシスタントを使用して新しいチャネルでコンテンツを配信することで、より多くのユーザーに訴求できます。

スマート スピーカー デバイスでは、Google アシスタントが speakable 構造化データを使用して話題のニュースに関する質問に答えます。ユーザーが特定のトピックに関するニュースについて尋ねると、Google アシスタントはウェブから最多で 3 本の記事を取得して質問に答えます。記事内の speakable で構造化されたセクションに対しては、TTS を使用した音声再生がサポートされます。Google アシスタントが speakable で構造化されたセクションを読み上げる際には、情報の提供元が示され、記事全文の URL が Google アシスタント アプリを通じてユーザーのモバイル デバイスに送信されます。

JSON-LD コードと content-locator の値に xPath を使用した speakable は、構造化データ テストツールを使用すると次のようになります。

<html>
  <head>
    <title>Speakable markup example</title>
    <meta name="description" content="This page is all about the quick brown fox" />
    <script type="application/ld+json">
    {
     "@context": "https://schema.org/",
     "@type": "WebPage",
     "name": "Quick Brown Fox",
     "speakable":
     {
      "@type": "SpeakableSpecification",
      "xPath": [
        "/html/head/title",
        "/html/head/meta[@name='description']/@content"
        ]
      },
     "url": "https://www.example.com/quick-brown-fox"
     }
    </script>
  </head>
  <body>
  </body>
</html>

ご利用可能な国と言語

speakable プロパティは、Google Home デバイスを英語に設定している米国のユーザーと、英語でコンテンツを公開しているサイト運営者に対して有効なプロパティです。十分な数のサイト運営者が speakable を実装した時点で、他の国や他の言語でも運用を開始する予定です。

開始方法

話題のニュースについての質問に対しニュース コンテンツを回答の対象にする手順は次のとおりです。

  1. ガイドラインを遵守していることを確認します。
  2. speakable 構造化データをウェブページに追加します。

ガイドライン

speakable コンテンツがニュース検索結果に表示されるようにするには、以下のガイドラインを遵守する必要があります。

技術に関するガイドライン

Google アシスタント用に speakable マークアップを実装する場合は、以下のガイドラインに準拠する必要があります。

  • 日付欄、ニュースが報告された場所、写真の説明、情報の提供元などの情報を speakable で構造化しないでください。音声のみが使用される状況や音声が主に使用される状況で混乱を招く可能性があります。
  • speakable 構造化データでは、記事全体ではなく要点を強調してください。要点に集中することで、TTS による読み上げで重要な情報が省略されることがなくなり、リスナーはニュースの概要を把握できます。

コンテンツ ガイドライン

作成中のコンテンツで speakable 構造化データを使用したマークアップを予定している場合は、以下のガイドラインに沿うようにしてください。

  • speakable 構造化データで示されるコンテンツは簡潔な見出しや要約にして、わかりやすい有用な情報をユーザーに提供するようにしてください。
  • ニュースのトップを speakable 構造化データに含める場合は、TTS がわかりやすく読み上げられるように、短い文章に分けて編集し直すことをおすすめします。
  • 読み上げのユーザー エクスペリエンスを最適化するには、speakable 構造化データの各コンテンツを約 20~30 秒にするか、2~3 行の文章にすることをおすすめします。

構造化データタイプの定義

Speakable は、Article オブジェクトまたは Webpage オブジェクトで使用されます。 speakable の定義の全文は schema.org/speakable で確認できます。この機能を使用するには、コンテンツに必須プロパティが必要です。

speakable プロパティの使用回数に制限はなく、content-locator の値には CSS セレクタと xPath の 2 種類を使用できます。次のいずれかのプロパティを使用します。

必須プロパティ
cssSelector

Text

アノテーション(クラス属性など)を含むページのコンテンツ。cssSelector または xPath のどちらかのみを使用でき、両方を同時に使用することはできません。次に例を示します。

"speakable":
  {
  "@type": "SpeakableSpecification",
  "cssSelector": [
    ".headline",
    ".summary"
  ]
}
xPath

Text

xPath を使用したコンテンツ(XML で表示することを想定)。cssSelector または xPath のどちらかのみを使用でき、両方を同時に使用することはできません。次に例を示します。

"speakable":
  {
  "@type": "SpeakableSpecification",
  "xPath": [
    "/html/head/title",
    "/html/head/meta[@name='description']/@content"
  ]
}

トラブルシューティング

構造化データの実装またはデバッグで問題が発生した場合は、以下のリソースが参考になります。

コンテンツが読み上げられない

問題: Google アシスタントの TTS による音声再生でコンテンツが読み上げられない。

問題の修正方法

  1. 次の音声コマンドを試します。
    • 「$topic の最新のニュースは?」
    • 「$topic の最新情報は?」
    • 「$topic に関するニュースを再生」
  2. 問題が解決しない場合は、ランキングを決定するアルゴリズムが原因である可能性があります。 Google アシスタントはさまざまなニュース メディアから最多で 3 本の記事を取得して、TTS で音声を再生します。Google による記事のランキング方法について詳しくは、検索の仕組みをご覧ください。

その他の音声ソリューション

speakable 構造化データに加え、他の Google アシスタント音声ソリューションもニュース コンテンツ向けに使用できます。たとえば、Google アシスタントをアプリに統合することで、Google アシスタントと対話できるカスタムアプリを作成できます。詳細については、Actions on Google デベロッパー ガイドをご覧ください。