給与推定額(Occupation
)の構造化データ
Occupation
構造化データを使用すると、給与推定額の提供者は、各職種の給与範囲と地域別の平均給与、その職業に関する詳細(一般的な福利厚生、応募資格、学歴要件など)を定義できます。OccupationAggregationByEmployer
構造化データを使用すると、給与推定額の提供者は、経験レベルや採用組織などの要素ごとに職業を集計できます。
給与総定額は、Google 検索の求人情報に、該当の職業についての給与推定額リッチリザルトとして表示できます。
構造化データを追加する方法
構造化データは、ページに関する情報を提供し、ページ コンテンツを分類するための標準化されたデータ形式です。構造化データを初めて使用する場合は、構造化データの仕組みについてをご覧ください。
構造化データの作成、テスト、リリースの概要は次のとおりです。ウェブページに構造化データを追加するための手順ガイドについては、構造化データの Codelab をご覧ください。
- 必須プロパティを追加します。使用している形式に基づいて、ページ上の構造化データを挿入する場所をご確認ください。
- ガイドラインに従います。
- リッチリザルト テストでコードを検証し、重大なエラーを修正します。ツールで報告される重大ではない問題の修正も検討してください。構造化データの品質向上に役立ちます(ただし、リッチリザルトの対象となるために必ずしも必要というわけではありません)。
- 構造化データが含まれているページを数ページ導入し、URL 検査ツールを使用して、Google でページがどのように表示されるかをテストします。Google がページにアクセスでき、robots.txt ファイル、
noindex
タグ、ログイン要件によってページがブロックされていないことを確認します。ページが正常に表示されたら、Google に URL の再クロールを依頼できます。 - 今後の変更について Google に継続して情報を提供するために、サイトマップを送信することをおすすめします。これは、Search Console Sitemap API で自動化できます。
例
Occupation の例
次の JSON-LD の例は、給与見積もりデータを含む単純な Occupation
を示しています。
<html> <head> <title>Software Developer, Applications</title> <script type="application/ld+json"> { "@context": "https://schema.org/", "@type": "Occupation", "name": "Software Developer, Applications", "mainEntityOfPage": { "@type": "WebPage", "lastReviewed": "2024-07-23T14:20:00-05:00" }, "description": "Develops information systems by designing, developing, and installing software solutions", "estimatedSalary": [ { "@type": "MonetaryAmountDistribution", "name": "base", "currency": "USD", "duration": "P1Y", "percentile10": 100000.5, "percentile25": 115000, "median": 120000.28, "percentile75": 130000, "percentile90": 150000 } ], "occupationLocation": [ { "@type": "City", "name": "Mountain View" } ] } </script> </head> <body> </body> </html>
OccupationAggregationByEmployer の例
次の JSON-LD の例は、給与見積もりデータを含む、より複雑な OccupationAggregationByEmployer
を示しています。
<html> <head> <title>App/Web App Developer</title> <script type="application/ld+json"> { "@context": "https://schema.googleapis.com/", "@type": "OccupationAggregationByEmployer", "name": "App/Web App Developer", "mainEntityOfPage": { "@type": "WebPage", "lastReviewed": "2024-07-23T14:20:00-05:00" }, "description": "Develops information systems by designing, developing, and installing software solutions.", "estimatedSalary": [ { "@type": "MonetaryAmountDistribution", "name": "base", "currency": "USD", "duration": "P1Y", "percentile10": 100000.5, "percentile25": 115000, "median": 120000.28, "percentile75": 130000, "percentile90": 150000 }, { "@type": "MonetaryAmountDistribution", "name": "bonus", "currency": "USD", "duration": "P1Y", "percentile10": 10000, "percentile25": 20000, "median": 25000, "percentile75": 27000, "percentile90": 60000 } ], "occupationLocation": [ { "@type": "State", "name": "Oregon" }, { "@type": "State", "name": "Washington" }, { "@type": "State", "name": "California" } ], "hiringOrganization": { "@type": "Organization", "name": "Google LLC" }, "sampleSize":1000, "industry": "Technology", "jobBenefits": "6 weeks paid vacation every year", "yearsExperienceMin": 3, "yearsExperienceMax": 7 } </script> </head> <body> </body> </html>
ガイドライン
一般的な構造化データの品質に関するガイドラインと技術的ガイドラインに準拠する必要があります。また、Occupation
構造化データには、以下のガイドラインが適用されます。
技術に関するガイドライン
Occupation
構造化データはスタンドアロン データです。Google に提供する他の構造化データと関連付ける必要はありません。- 1 つのウェブページに
Occupation
、OccupationAggregationByEmployer
のいずれか 1 つだけを追加します。これらのタイプの定義を 1 つのページに複数追加しないでください。 - 構造化データとページに表示されるデータに一貫性を持たせるようにしてください。次に例を示します。
- ページに平均給与のみを表示していて、構造化データにもそれらの値のみが含まれている。
- 年収を 5 桁の概数にした値をページに掲載し、構造化データでも同じ粒度の値を提供する。
- プロパティは、特に指定のない限り定義内に 1 回だけ使用するようにします。
- 地域によって特性が異なる職業の場合(たとえば、米国北東部の給与範囲は中西部の給与範囲と異なることがあります)は、別々のウェブページを作成し、それぞれに
Occupation
の定義を記述して異なるoccupationLocation
を指定します。 - 給与推定額の構造化データは、リスティング ページ(職業の一覧を表示するページ)には追加しないでください。
- ページが変更される場合は、サイトマップを毎日更新してください。
コンテンツ ガイドライン
- すべての仕事の給与範囲と説明が類似している場合は、同様の職業名をグループ化します。職業名は具体的な名称にする必要がありますが、混乱を招くため、詳細にしすぎないようにしてください。次に例を示します。
- 範囲を広くしすぎない。
非推奨例: "臨床、カウンセリング、学校専属の精神分析医"
推奨例: "学校専属のカウンセラー"、"臨床心理学者"、"臨床セラピスト"、"心理学の博士号"
- 詳細にしすぎない。
非推奨例: "在宅医療分野の正看護師"、"正看護師(RN)"、"RN - 正看護師 - 在宅医療 - トラベルナース"
推奨例: "正看護師"
- 範囲を広くしすぎない。
構造化データタイプの定義
ここでは、給与推定額に関連する構造化データタイプについて説明します。
コンテンツが求人情報として Google およびリッチリザルトに表示されるようにするには、必須プロパティを含める必要があります。また、推奨プロパティを使用することでコンテンツに関する詳細情報を追加でき、ユーザー エクスペリエンスの向上につながります。
Occupation
Occupation
タイプでは、給与推定額、必要なスキル、業務内容など、仕事に関する情報を定義します。Occupation
の定義の全文は schema.org/Occupation で確認できます。
Google がサポートするプロパティは、次のとおりです。
必須プロパティ | |
---|---|
estimatedSalary |
特定の 次の例は、推定の給与範囲を示しています。 "estimatedSalary": [{ "@type": "MonetaryAmountDistribution", "name": "base", "currency": "USD", "duration": "P1Y", "minValue": "100000", // Inherited from QuantitativeValue "maxValue": "150000", // Inherited from QuantitativeValue "median": "124900" // Inherited from QuantitativeValueDistribution }] 基本給、ボーナス、その他の形式の金銭的報酬を説明するには、 ボーナスの例を次に示します。 "estimatedSalary": [ { "@type": "MonetaryAmountDistribution", "name": "base", "currency": "USD", "duration": "P1Y", "minValue": "100000", "maxValue": "150000", "median": "124900" }, { "@type": "MonetaryAmountDistribution", "name": "bonus", "currency": "USD", "duration": "P1Y", "minValue": "0", "maxValue": "34500", "median": "4450" } ] |
estimatedSalary.duration |
給与推定額を得るまでの期間(ISO 8601 の日付形式)。たとえば、給与推定額が 1 年間で得られる場合は、 |
estimatedSalary.name |
値のタイプ。基本給の指定は必須です。その他の種類の報酬は省略できます ("基本給"、"ボーナス"、"コミッション" など)。 |
name |
職業の名称。このプロパティでは非構造化テキストを使用できます。例: "ソフトウェア エンジニア" おすすめの方法:
|
occupationLocation |
この職業の記述が適用される地域。単一の地域を指定する場合、1 つの 詳細な指定例(推奨) "occupationLocation": { "@type": "City", // Maximum level of granularity (recommended) "name": "Mountain View, CA, US" // City, State, and Country inputted on same property } 詳細に指定しない例 許容される範囲で詳細に指定しない例を 2 つ挙げます。
"occupationLocation": { "@type": "State", "name": "CA, US" } "occupationLocation": { "@type": "Country", "name": "US" } おすすめの方法:
|
推奨プロパティ | |
---|---|
description |
職業の説明。
その他のガイドライン:
|
estimatedSalary.currency |
3 文字の ISO 4217 通貨コード。例: "USD"、"CAD" |
estimatedSalary.median |
中央値。たとえば、この職業の給与の半分はこの値以下です。 |
estimatedSalary.percentile10 |
10 パーセンタイル値。たとえば、この職業の給与の 10% はこの値以下です。 |
estimatedSalary.percentile25 |
25 パーセンタイル値。たとえば、この職業の給与の 25% はこの値以下です。 |
estimatedSalary.percentile75 |
75 パーセンタイル値。たとえば、この職業の給与の 75% はこの値以下です。 |
estimatedSalary.percentile90 |
90 パーセンタイル値。たとえば、この職業の給与の 90% はこの値以下です。 |
mainEntityOfPage |
ページに記載されている主な内容。 |
mainEntityOfPage.lastReviewed |
給与推定額の情報が作成された日付(ISO 8601 形式)。次に例を示します。 "mainEntityOfPage": { "@type": "WebPage", "lastReviewed": "2017-07-23T14:20:00-05:00" } |
OccupationAggregationByEmployer
OccupationAggregationByEmployer
は、雇用主別にグループ化された仕事関連のデータを提供します。たとえば、ある職業グループの業種と採用組織を雇用主別に集約した形で指定できます。
Google がサポートするプロパティは、次のとおりです。
必須プロパティ | |
---|---|
estimatedSalary |
特定の 次の例は、推定の給与範囲を示しています。 "estimatedSalary": [{ "@type": "MonetaryAmountDistribution", "name": "base", "currency": "USD", "duration": "P1Y", "minValue": "100000", // Inherited from QuantitativeValue "maxValue": "150000", // Inherited from QuantitativeValue "median": "124900" // Inherited from QuantitativeValueDistribution }] 基本給、ボーナス、その他の形式の金銭的報酬を説明するには、 ボーナスがある例 "estimatedSalary": [ { "@type": "MonetaryAmountDistribution", "name": "base", "currency": "USD", "duration": "P1Y", "minValue": "100000", "maxValue": "150000", "median": "124900" }, { "@type": "MonetaryAmountDistribution", "name": "bonus", "currency": "USD", "duration": "P1Y", "minValue": "0", "maxValue": "34500", "median": "4450" } ] |
estimatedSalary.duration |
給与推定額を得るまでの期間(ISO 8601 の日付形式)。たとえば、給与推定額が 1 年間で得られる場合は、 |
estimatedSalary.name |
値のタイプ。基本給の指定は必須です。その他の種類の報酬は省略できます ("基本給"、"ボーナス"、"コミッション" など)。 |
hiringOrganization |
この職業の地位を提供している組織。@context に "https://schema.org/" を指定します。 "hiringOrganization": { "@context": "https://schema.org/", "@type": "Organization", "name": "Google LLC" } |
name |
職業の名称。このプロパティでは非構造化テキストを使用できます。例: "ソフトウェア エンジニア" おすすめの方法:
|
occupationLocation |
この職業の記述が適用される地域。単一の地域を指定する場合、1 つの 詳細な指定例(推奨) "occupationLocation": { "@type": "City", // Maximum level of granularity (recommended) "name": "Mountain View, CA, US" // City, State, and Country inputted on same property } 詳細に指定しない例 許容される範囲で詳細に指定しない例を 2 つ挙げます。
"occupationLocation": { "@type": "State", "name": "CA, US" } "occupationLocation": { "@type": "Country", "name": "US" } おすすめの方法:
|
推奨プロパティ | |
---|---|
description |
職業の説明。
その他のガイドライン:
|
estimatedSalary.currency |
3 文字の ISO 4217 通貨コード。例: "USD"、"CAD" |
estimatedSalary.median |
中央値。たとえば、この職業の給与の半分はこの値以下です。 |
estimatedSalary.percentile10 |
10 パーセンタイル値。たとえば、この職業の給与の 10% はこの値以下です。 |
estimatedSalary.percentile25 |
25 パーセンタイル値。たとえば、この職業の給与の 25% はこの値以下です。 |
estimatedSalary.percentile75 |
75 パーセンタイル値。たとえば、この職業の給与の 75% はこの値以下です。 |
estimatedSalary.percentile90 |
90 パーセンタイル値。たとえば、この職業の給与の 90% はこの値以下です。 |
industry |
職位に関連付けられている業種。 |
jobBenefits |
仕事に関連付けられている福利厚生の説明。 |
mainEntityOfPage |
ページに記載されている主な内容。 |
mainEntityOfPage.lastReviewed |
給与推定額の情報が作成された日付(ISO 8601 形式)。次に例を示します。 "mainEntityOfPage": { "@type": "WebPage", "lastReviewed": "2017-07-23T14:20:00-05:00" } |
sampleSize |
集計された給与データの要因となっているデータポイントの数。次に例を示します。 "sampleSize": 42 |
yearsExperienceMax |
この職業で受け入れられる最長の経験年数。たとえば、次の例のように、若手の職務では、最長 5 年間の経験年数を指定することが考えられます。 "yearsExperienceMax": 5 |
yearsExperienceMin |
この職業で受け入れられる最小の経験年数。たとえば、次の例のように、上級の職務では、最低 10 年間の経験年数を求めることが考えられます。 "yearsExperienceMin": 10 |
トラブルシューティング
構造化データの実装またはデバッグで問題が発生した場合は、以下のリソースが参考になります。
- コンテンツ管理システム(CMS)を使用している場合や、サイトが他者によって管理されている場合は、それに応じて支援を依頼してください。その際は、問題の詳細を含む Search Console のメッセージを必ず転送してください。
- 構造化データを使用するコンテンツが必ず検索結果に表示されるとは限りません。コンテンツがリッチリザルトに表示されないときのよくある原因については、構造化データに関する一般的なガイドラインをご覧ください。
- 構造化データにエラーがある可能性があります。構造化データエラーの一覧を確認してください。
- 構造化データへの手動による対策をページに対して実施すると、ページ上の構造化データが無視されるようになります(ただし、Google 検索結果にはページは引き続き表示されます)。構造化データの問題を修正するには、手動による対策レポートを使用します。
- ガイドラインを再度確認し、コンテンツがガイドラインを遵守していないことを確認します。スパム コンテンツまたはスパム マークアップの使用が原因で、問題が発生する場合がありますが、これは構文の問題ではない可能性があり、リッチリザルト テストでは特定できません。
- リッチリザルトが見つからない場合またはリッチリザルトの合計数が不足している場合のトラブルシューティングをご覧ください。
- 再クロールとインデックスの再登録に要する時間を考慮してください。ページを公開した後、Google が対象のページを検出してクロールするまでに数日を要する場合があることに留意してください。クロールとインデックス登録に関する一般的な質問については、Google 検索のクロールとインデックス登録に関するよくある質問をご覧ください。
- Google 検索セントラル フォーラムでもご質問をお受けしています。