プロジェクトをビルドする

Actions プロジェクトは、すべてのアクションを 1 つのコンテナにパッケージ化します。このプロジェクトを Actions on Google に公開すると、Google アシスタントが会話エクスペリエンスの検出方法と呼び出し方法を認識できるようになります。

Actions プロジェクトのコンポーネント
図 1. Actions プロジェクトの構造

Actions プロジェクトを作成するには、次の低レベル コンポーネントを使用します。

  • 設定とリソース。プロジェクト メタデータと、プロジェクト アイコンなどのリソースを定義します。Google はこの情報を使用してアクションをアシスタント ディレクトリに公開し、ユーザーがアクションを見つけて呼び出せるようにします。

  • インテントは、ユーザー入力や処理が必要なシステム イベントなど、実行されるタスクを表します。最も一般的なタイプのインテントは、ユーザー インテントです。これらのインテントを使用すると、NLU(自然言語理解)エンジンによって自然に拡張され、さらに多くの類似のフレーズを含むトレーニング フレーズを宣言できます。NLU はこれらのフレーズの集約を使用して、アシスタントがユーザー入力との照合に使用する言語モデルをトレーニングします。会話中にユーザー入力がインテントの言語モデルと一致すると、アシスタント ランタイムはインテントをアクションに送信します。これにより、アクションはアクションを処理してユーザーに応答できます。

  • を使用すると、ユーザー入力から構造化データを抽出できます。トレーニング フレーズに型アノテーションを付けることで、NLU が関連する構造化データを抽出できるため、自由記述形式の入力を解析する必要がなくなります。

  • シーンはインテントを処理し、アクションのメインロジック エグゼキュータです。スロットフィルの実行、条件付きロジックの評価、ユーザーにプロンプトの表示を行えます。さらに、外部ウェブサービスを呼び出してビジネス ロジックを実行することもできます。シーンをインテントと組み合わせて使用すると、特定のユーザー入力やシステム イベントを検出し、対応するロジックを実行できます。

  • プロンプトは、ユーザーに返信するために使用される静的または動的なレスポンスを定義します。

  • Webhook を使用すると、データの検証やプロンプトの生成などの追加の作業をウェブサービス(フルフィルメント)に委任できます。アクションは、JSON ベースの Webhook プロトコルを介してフルフィルメントと通信します。

  • Interactive Canvas を使用すると、HTML、CSS、JavaScript を活用したウェブアプリで、豊かで臨場感のあるエクスペリエンスを作成できます。

プロジェクトを作成する

Google アシスタント向けの開発を行うには、Actions Console でプロジェクトを作成する必要があります。プロジェクトを作成するには:

  1. Actions Console に移動します。
  2. [New project](新しいプロジェクト)をクリックします。
  3. プロジェクトの名前を入力し、[プロジェクトを作成] をクリックします。
  4. [What kind of Action do you want to build?](アクションの種類を選んでください)画面で、プロジェクトに最も適したカテゴリを選択し、[Next] をクリックします。
  5. [How do you want to build it] 画面でビルド方法を選択して、[Start building] をクリックします。たとえば、空のプロジェクトやサンプルで始めることができます。

プロジェクト情報を定義する

プロジェクトの設定とリソースでは、機能とサーフェスのサポート、サポートされているロケール、表示名、説明、ロゴなど、プロジェクトに関する情報を定義します。次の表に、指定する主な設定とリソースを示します。Actions on Google は、この情報を使用してプロジェクトをデプロイし、アシスタント ディレクトリに公開します。

名前 説明
ディレクトリの情報 Actions on Google がアシスタント ディレクトリにプロジェクトを公開するための情報を提供します。プロジェクトに関するメタデータと説明、ロゴとバナー画像の画像リソースが含まれます。
地域ターゲティング アクションを使用できるロケールを設定します。
サーフェス機能 アクションを使用できるサーフェスを構成します。
会社情報 会社の連絡先情報を指定します。
ブランドの確認 所有するウェブサイトまたは Android アプリを接続すると、予約済みの呼び出し名やウェブサイト リンクなどの追加機能をアクション内で使用できます。
リリース アクションをテスト環境と本番環境用に、異なるテスト版リリースと製品版リリースを構成します。
アシスタント リンク ユーザーがウェブ プロパティからアクションを呼び出せるようにします。

プロジェクト情報を定義するには:

シミュレータでプロジェクトをテストする

Actions Console には、アクションをプレビューするためのシミュレータが用意されています。シミュレータを使用すると、デバッグ情報の表示、デバイス機能の設定、ロケールのシミュレーションなどを行うことができます。

図 3. シミュレータの主な領域は、(1)ユーザー入力、(2)デバイスビュー、(3)オプションと設定、(4)会話ログです。

プロジェクトをテストするには: