それぞれの地図対象物に設定したスタイルが地図上の他のスタイルに与える影響を理解すると、地図のスタイルをカスタマイズする際に役立ちます。地図上には次のレイヤが重なっています。
基本地図: 地図のスタイルの作成を開始する際に最初に表示されるのは、基本地図(デフォルトの地図)のスタイルです。カスタマイズしない地図対象物では、基本地図のスタイルが保持されます。
地図のスタイル: スタイルをカスタマイズすると、基本地図レイヤのスタイルがオーバーライドされます。 この画像では、カスタマイズした地図スタイルにより、都市部が水色に、道路が暗い青色にオーバーライドされています。
スタイル要素: 地図対象物ごとにカスタマイズ可能な 1 つ以上のスタイル要素があります。この画像では、都市部の地図対象物ポリゴンの塗りつぶしの色が水色として、道路網の塗りつぶしの色が青としてスタイル設定されています。
地図対象物の階層
地図のスタイル内では、地図対象物が階層として整理されています。広い意味を持つ 4 つの地図対象物が最上位にあり、その下に他のすべての地図対象物が論理階層として整理されています。デフォルトでは、地図対象物には、階層内の上位にある地図対象物(その親)の要素スタイルが継承されます。ただし、その下位にある地図対象物(子地図対象物)で 1 つ以上のスタイル要素を設定すると、最上位のスタイルがオーバーライドされます。地図対象物の階層について詳しくは、地図でスタイル設定が可能な要素をご覧ください。
各地図対象物には、スタイル設定が可能な 1 つ以上の要素または部分があります。要素には、ポリゴン(地図対象物のシェイプ)の塗りつぶしの色やテキストラベルのストロークの色などかあります。スタイル設定は要素ごとに個別に行います。スタイルを設定しない要素ではデフォルトのスタイルが保持されます。要素は個別に設定できるため、ラベルテキストの塗りつぶしの色はスタイル設定し、ストローク(枠線)の色はデフォルトのままに(または親スタイルから継承)することができます。
以下に、スタイルの階層と継承の仕組みを理解するのに役立つガイドラインを紹介します。
デフォルトの子スタイルは親から継承される: すべての子地図対象物にスタイルを継承させるには、親地図対象物でスタイルを設定し、子スタイルをデフォルトのままにします。
カスタマイズした子スタイルにより親スタイルがオーバーライドされる: 親スタイルをオーバーライドするには、子対象物のスタイルをカスタマイズします。
スタイル要素は独立している: 地図対象物に設定できるスタイル要素(たとえば、ポリゴン、ラベルアイコンや、ラベルテキストの塗りつぶしとストローク)は、互いに独立しています。ポリゴンの色を設定してアイコンをそのままにすると、設定したポリゴンのスタイルで親スタイルはオーバーライドされますが、アイコンには親スタイルまたはデフォルトのスタイルが継承されます。
地図対象物を非表示にするには、[公開設定] をオフにする: 地図上で 1 つの地図対象物だけを表示する場合は、他のすべての公開設定をオフにします。
階層と継承の例
以下に、継承と階層の仕組みを示す例を紹介します。
最上位の [地勢] 地図対象物を選択し、ポリゴンの塗りつぶしの色を黄色に設定します。これにより、地勢の下位にある地図対象物のすべてのポリゴンが黄色にスタイル設定されます。
地勢の下位にある土地被覆も黄色にする場合、スタイルを設定せずに、地勢からスタイルを継承します。
森林を緑色にする場合、[土地被覆] で [森林] を開き、そのポリゴンを緑色にします。カスタマイズしたこの子スタイルにより、土地被覆および地勢のスタイルがオーバーライドされます。
氷を淡い水色で表示する場合、[土地被覆] で [氷] も開き、そのポリゴンを淡い水色にします。
最後に、水域を水色にする場合、[地勢] > [水域] を選択し、そのポリゴンを水色にします。子スタイルである水域を設定すると、親スタイルである地勢がオーバーライドされます。
同様のプロセスに沿って、ニーズに合わせて地図対象物を強調表示します。