Geolocation API ウェブサービスを使用する際のベスト プラクティス

Google Maps Platform ウェブサービスは、地図アプリケーションの地理データを提供する Google サービスへの HTTP インターフェースのコレクションです。

このガイドでは、ウェブサービス リクエストの設定とサービス レスポンスを処理する際に役立つ一般的な方法について説明します。Geolocation API の詳細なドキュメントについては、デベロッパー ガイドをご覧ください。

ウェブサービスとは

Google Maps Platform ウェブサービスは、外部サービスから Maps API データをリクエストし、地図アプリケーション内でそのデータを使用するためのインターフェースです。これらのサービスは、Google Maps Platform 利用規約のライセンス制限に従い、地図と組み合わせて使用するように設計されています。

Maps API ウェブサービスは、特定の URL に対する HTTP(S) リクエストを使用して、URL パラメータや JSON 形式の POST データをサービスに引数として渡します。通常、これらのサービスは、アプリケーションによる解析や処理のために、レスポンスの本文でデータを JSON として返します。

Geolocation リクエストは、次の URL に POST で送信します。

https://www.googleapis.com/geolocation/v1/geolocate?key=YOUR_API_KEY

: Geolocation API のすべてのアプリケーションで認証が必要です。認証情報の詳細を確認する。

SSL/TLS アクセス

API キーを使用するか、ユーザーデータを含むすべての Google Maps Platform リクエストには HTTPS が必要です。HTTP 経由で送信されたリクエストに機密データが含まれている場合、リクエストは拒否される可能性があります。

Google API の適切な使用

不適切に設計された API クライアントは、インターネットと Google のサーバーの両方に必要以上の負荷をかける可能性があります。このセクションでは、API クライアント向けのおすすめの方法について説明します。これらのベスト プラクティスに従うことで、意図せず API を不適切に使用してアプリケーションがブロックされるのを防止できます。

指数関数的バックオフ

まれに、リクエストの処理で問題が発生する場合があります。4XX または 5XX の HTTP レスポンス コードを受信したり、クライアントと Google のサーバー間の TCP 接続が失敗したりする場合があります。多くの場合、元のリクエストが失敗した場合でも、再試行したリクエストが成功する可能性があるため、リクエストを再試行することをおすすめします。ただし、Google のサーバーに繰り返しリクエストを送信するループ状態にならないことが重要です。このループの動作では、クライアントと Google の間のネットワークに負荷がかかり、多くの部分に問題を引き起こす可能性があります。

より適切な方法は、試行間の遅延を増やしながら再試行することです。通常、遅延は試行ごとに指数関数的に増加します。これは指数バックオフとして知られるアプローチです。

たとえば、Time Zone API に次のリクエストを送信するアプリケーションについて考えてみましょう。

https://maps.googleapis.com/maps/api/timezone/json?location=39.6034810,-119.6822510&timestamp=1331161200&key=YOUR_API_KEY

次の Python の例では、指数関数的バックオフを使用してリクエストを実行する方法を示しています。

import json
import time
import urllib.error
import urllib.parse
import urllib.request

# The maps_key defined below isn't a valid Google Maps API key.
# You need to get your own API key.
# See https://developers.google.com/maps/documentation/timezone/get-api-key
API_KEY = "YOUR_KEY_HERE"
TIMEZONE_BASE_URL = "https://maps.googleapis.com/maps/api/timezone/json"


def timezone(lat, lng, timestamp):

    # Join the parts of the URL together into one string.
    params = urllib.parse.urlencode(
        {"location": f"{lat},{lng}", "timestamp": timestamp, "key": API_KEY,}
    )
    url = f"{TIMEZONE_BASE_URL}?{params}"

    current_delay = 0.1  # Set the initial retry delay to 100ms.
    max_delay = 5  # Set the maximum retry delay to 5 seconds.

    while True:
        try:
            # Get the API response.
            response = urllib.request.urlopen(url)
        except urllib.error.URLError:
            pass  # Fall through to the retry loop.
        else:
            # If we didn't get an IOError then parse the result.
            result = json.load(response)

            if result["status"] == "OK":
                return result["timeZoneId"]
            elif result["status"] != "UNKNOWN_ERROR":
                # Many API errors cannot be fixed by a retry, e.g. INVALID_REQUEST or
                # ZERO_RESULTS. There is no point retrying these requests.
                raise Exception(result["error_message"])

        if current_delay > max_delay:
            raise Exception("Too many retry attempts.")

        print("Waiting", current_delay, "seconds before retrying.")

        time.sleep(current_delay)
        current_delay *= 2  # Increase the delay each time we retry.


if __name__ == "__main__":
    tz = timezone(39.6034810, -119.6822510, 1331161200)
    print(f"Timezone: {tz}")

また、アプリケーションの呼び出しチェーンの上位に再試行のコードが存在しないように注意する必要があります。存在すると、短時間に連続してリクエストが繰り返し実行されることにつながります。

同期されたリクエスト

Google API に対して同期されたリクエストを大量に送信すると、Google のインフラストラクチャへの分散型サービス拒否(DDoS)攻撃と見なされて処理される可能性があります。これを回避するには、クライアント間で API リクエストを同期しないようにする必要があります。

たとえば、現在のタイムゾーンの時刻を表示するアプリケーションを考えます。このアプリケーションでは、表示時刻を更新できるように、クライアントのオペレーティング システムで毎分 0 秒に起動するアラームを設定するものとします。アプリケーションでは、そのアラームに関連する処理の一部として API 呼び出しを行わないようにしてください。

固定のアラームに応答して API 呼び出しを行うと、時間の経過とともに API 呼び出しが均等に分散されるのではなく、異なるデバイス間でも毎分 0 秒に同期されます。これは適切ではありません。設計が不適切なアプリケーションでこのような処理が行われると、毎分 0 秒に通常の 60 倍のレベルでトラフィックが急増します。

対策の 1 つとして、ランダムに選択した時刻に 2 つ目のアラームを設定する方法が考えられます。この 2 つ目のアラームが起動した際にアプリケーションが必要な API を呼び出し、結果を保存します。アプリケーションが毎分 0 秒に表示を更新する場合、API を再度呼び出すのではなく、前回保存した結果を使用します。この方法では API 呼び出しが均等に分散されます。さらに、表示が更新される際に API 呼び出しでレンダリングが遅延することもありません。

毎分 0 秒以外に、同期された処理を行わないように注意する必要がある一般的な時刻は、毎時の開始時点と一日の開始時点(午前 0 時)です。

レスポンスの処理

このセクションでは、これらの値をウェブサービス レスポンスから動的に抽出する方法について説明します。

Google マップのウェブサービスは、理解しやすいレスポンスを提供しますが、ユーザー フレンドリーではありません。クエリを実行するときに、データセットを表示するのではなく、特定の値を抽出することがよくあります。通常は、ウェブサービスからのレスポンスを解析し、必要な値のみを抽出します。

使用する解析スキームは、出力を JSON で返すかどうかによって異なります。JSON レスポンスはすでに JavaScript オブジェクトの形式になっているため、クライアントの JavaScript 内で処理できます。