Google Play Developer Publishing API の Edits メソッドを使用すると、Google Play アプリへの複数の変更を準備してから、一度にまとめてデプロイできます。これを行うには、アプリに加えるすべての変更を含む編集を作成します。編集には次のような情報が含まれます。
アプリに関連付けられた APK と、各 APK の「トラック」
各 APK は「トラック」に関連付けられ、それによってユーザーが表示できる APK が決まります。これにより、テスターにアルファ版とベータ版のアプリを提供できます。また、アプリの「段階的な公開」バージョンを限定リリースすることもできます。そうしたアプリは、限られた数（設定したロールアウト率によって決まります）のアプリユーザーに自動的に配信されます。この方法で、アプリの新しい製品版を段階的にデプロイできます。
アプリの Google Play ストア掲載情報の言語とロケール固有のバージョン
ストアの掲載情報のロケール固有の各バージョンには、スクリーンショットとその他の宣伝用画像、ローカライズされた説明テキストなどが含まれます。
編集を初めて作成すると、編集はアプリの現在のデプロイ状態のコピーになります。その後、Edits メソッドを呼び出して編集を修正できます。編集を反映させる準備ができたら、編集を commit して変更を有効にします。また、いつでも編集を放棄して、変更を破棄し、アプリをそのままの状態にすることもできます。
この API は、既存のアプリ（少なくとも 1 つの APK がアップロードされているもの）に変更を加えるためにのみ使用できます。つまり、この API を使用するには、Play Console で少なくとも 1 つの APK をアップロードしておく必要があります。さらに、この API を使用してアプリの状態を「公開済み」から「未公開」に変更することはできません。また、公開に必要な法的同意書に記入することもできません。アプリを公開するには、Play Console を使用する必要があります。
ワークフロー
このセクションでは、Google Play Developer Publishing API の Edits メソッドを使用してアプリに変更を加える一般的な方法を示します。
Edits: Insert を呼び出し、変更したいアプリを指定して、新しい編集を作成します。
これにより、指定したアプリの新しい編集が作成されます。アプリの初期設定（APK、ストアの掲載情報、拡張ファイルなど）は、すべてアプリのデプロイ済みバージョンからコピーされます。
必要に応じて編集を変更します。
Google Play Console で行える変更のほとんどを行えます。変更を行うには、適切な Google Play Developer API メソッドを呼び出して、変更したいアプリの ID と編集を渡します。詳細は以下のとおりです。
- 新しい APK をアップロードするには、Edits.apks: upload を呼び出します。そうすると、APK はストレージ領域に配置されます。これにより、この編集または後続の編集で APK をトラックに割り当てることが可能になります。
- APK をトラックに割り当てるには、Edits.tracks: update を呼び出します。既存の APK のトラック割り当てを変更するには、Edits.tracks: patch を呼び出します。
- ローカライズされた新しいストア掲載情報を作成するには、Edits.listings: update を呼び出します。既存のストア掲載情報を変更するには、Edits.listings: patch を呼び出します。
- 拡張ファイルを追加または変更するには、Edits.expansionfiles リソースのメソッドを呼び出します。
これらのメソッドは、進行中の編集を変更しますが、ライブ バージョンのアプリは変更しません。したがって、ユーザー エクスペリエンスに影響を及ぼさずに、さらに変更を加えるか進行中の編集を破棄するかを選択できます。
編集を commit します。
Edits: commit を呼び出すと、検証エラーがなければ、編集リソースで指定されたすべての変更が「ライブ」になり、アプリの現在の状態が置き換えられます。Play Console で変更を加えた場合と同様に、変更が有効になるまで数時間かかることがあります。