モデル

KML では、3D モデル(建物、橋、記念碑、彫像など)を COLLADA 交換ファイル形式でインポートできます。モデルは、SketchUp、3D Studio Max、Softimage XSI、Maya などのアプリケーションを使用して、Google Earth とは別に独自の座標空間に定義します。3D モデルを Google Earth にインポートすると、変換、回転、縮尺が行われ、Earth の座標系に配置されます。既に Google Earth に読み込まれているモデルは、<Update> 要素を使用して位置とサイズを変更できます。

サンプル モデル

モデルは、Google Earth でその他のジオメトリ オブジェクト(ポイント、ラインストリング、ポリゴンなど)と同様に扱われます。テクスチャード モデルをインポートする KML ファイルの簡単な例を次に示します。

モデルへの <Link> 参照には、絶対ファイル パス、相対ファイル パス、URL のいずれかを指定します。

このモデルを表示するには、ファイル MackyBldg.kmz を読み込みます。このファイルは、必要なすべてのテクスチャ ファイル、オーバーレイ ファイル、このモデルを含む doc.kml が含まれているアーカイブ ファイルです。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<kml xmlns="http://www.opengis.net/kml/2.2">
<Placemark>
<name>SketchUp Model of Macky Auditorium</name> <description>University of Colorado, Boulder; model created by Noël Nemcik.</description>
<LookAt>
<longitude>-105.2727379358738</longitude>
<latitude>40.01000594412381</latitude> <altitude>0</altitude> <range>127.2393107680517</range>
<tilt>65.74454495876547</tilt> <heading>-27.70337734057933</heading> </LookAt> <Model id="model_4"> <altitudeMode>relativeToGround</altitudeMode>
<Location>
<longitude>-105.272774533734</longitude>
<latitude>40.009993372683</latitude>
<altitude>0</altitude>
</Location>
<Orientation>
<heading>0</heading>
<tilt>0</tilt>
<roll>0</roll>
</Orientation>
<Scale>
<x>1</x>
<y>1</y>
<z>1</z>
</Scale> <Link> <href>MackyBldg.kmz/files/CU Macky.dae</href> </Link>
<ResourceMap id="resourcemap_for_model_4"> <Alias>
<sourceHref>../files/CU-Macky---Center-StairsnoCulling.jpg</sourceHref>
<targetHref>C:/DOCUME~1/josiew/LOCALS~1/Temp/MackyBldg.kmz/files/CU-Macky---Center-StairsnoCulling.jpg</targetHref>
</Alias>
<Alias>
<sourceHref>../files/CU-Macky-4sideturretnoCulling.jpg</sourceHref>
<targetHref>../files/CU-Macky-4sideturretnoCulling.jpg</targetHref>
</Alias>
<Alias>
<sourceHref>../files/CU-Macky-Back-NorthnoCulling.jpg</sourceHref>
<targetHref>../files/CU-Macky-Back-NorthnoCulling.jpg</targetHref>
</Alias>
<Alias>
<sourceHref>../files/CU-Macky-BrickwallnoCulling.jpg</sourceHref>
<targetHref>../files/CU-Macky-BrickwallnoCulling.jpg</targetHref>
</Alias> . . . </ResourceMap>
</Model>
</Placemark>
</kml>

モデルは、Location 要素の緯度、経度、標高を指定することにより、地理的に位置付けられます。この例では、Orientation 要素と Scale 要素のデフォルト値を使用して、具体的な位置を指定しています。

Orientation 要素は、x(傾斜)、y(回転)、z(方位)軸を基準にしたモデルの回転を指定します。y 軸は経度線と平行な軸で北を指し、x 軸は緯度線と平行な軸で東を指します。回転は度数で指定します。プラスの回転方向は次の図のとおりです。

ResourceMap 要素は、元の COLLADA ファイルで指定されている場所(<sourceHref>)から、Model が含まれている KML ファイルや KMZ ファイルで指定されている場所(<targetHref>)にテクスチャ ファイルをマッピングします。

注: リリース 4.2 より前の Google Earth では、このマッピングは textures.txt ファイル(KMZ アーカイブに含まれる外部ファイル)によって行われていました。Google Earth 4.2 は textures.txt ファイルを参照する KML ファイルや KMZ ファイルに対応しているため、これらのファイルは正しく処理されます。これらのファイルを Google Earth 4.2 以降のクライアントで記述すると、textures.txt ファイルの情報は、<Model> の子の <ResourceMap> 要素と <Alias> 要素に変換されます。

.KMZ アーカイブの作成

KMZ アーカイブは、単一の KML プレゼンテーションを作成するために使用するファイルのコレクションです。このアーカイブには、画像、テクスチャ、モデルなど、.KML ファイルで参照されるすべてのローカル ファイルが含まれています。KMZ アーカイブは、ネットワーク サーバーでホスティングする必要がない自立型パッケージです。単体で簡単にメールで送信したり、保存したりできます。Google Earth は .KML ファイルと .KMZ ファイルを直接読み取れます。

doc.kml ファイルと、このファイルが参照するローカル ファイルは、ZIP ファイル形式を使用してアーカイブに圧縮されます。この形式は、多くのアプリケーションで生成できます。Windows システムの WinZip、Macintosh システムの Stuffit、Linux または Macintosh システムの zip は、ZIP 形式の読み書きができる一般的なアプリケーションです。Windows エクスプローラや Mac Finder を使用して ZIP アーカイブを直接処理することもできます。

.zip ファイルを作成したら、ファイル拡張子を kmz に変更します。

Macky Building の完全なテクスチャード モデルを含む KMZ アーカイブには、次のファイルが含まれています。

  • doc.kml - 上記の KML ファイル。COLLADA(.dae)モデルをインポートし、Google Earth に配置します。このファイルは KMZ(ZIP)ファイルのルート ディレクトリに配置します。
  • files/ ディレクトリ - モデルのジオメトリ、テクスチャ、マテリアルを定義する COLLADA ファイルが格納されています。Macky Building の例では、COLLADA ファイル(CU Macky.dae)と、建物のテクスチャに使用する JPEG の画像ファイル(CU-Macky-BrickwallnoCulling.jpg、CU-Macky--Center-StairsnoCulling.jpg、CU_Macky-EastdetaildoornoCulling.jpg など)が多数このディレクトリに格納されています。

この例は、KMZ アーカイブでファイルを構造化する方法の 1 つを紹介したものです。実際には、お使いのコンピュータでフォルダやディレクトリに分けてファイルを整理するのと同様に、ご自分でわかりやすい方法でファイルを配置できます。たとえば、画像ファイルをすべて Images/ ディレクトリに配置すると便利です。相対参照(NetworkLink、Link、Overlay、Icon、Model の <href> 要素で参照するファイルなど)では、doc.kml ファイルに対して相対的に指定します。Images ディレクトリを使用する場合、<href> での画像の指定は、images/myBrickTexture.jpg、images/myMountainOverlay.png のようになります。

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