カスタム ディメンションとカスタム指標

このガイドでは、analytics.js を使用してカスタム ディメンションとカスタム指標を送信する方法について解説します。

概要

カスタム ディメンションとカスタム指標を利用すると、独自のデータを Google アナリティクスに送信できます。カスタム ディメンションとカスタム指標を利用すると、ログイン ユーザーと非ログイン ユーザー、ページのコンテンツ作成者、ゲーム内でのレベルなど、さまざまな形でページ上のビジネスデータを分割して測定することができます。

この機能の仕組みの概要については、カスタム ディメンションとカスタム指標の機能に関するリファレンスをご覧ください。

カスタム ディメンションとカスタム指標のデータは、以下の 2 つの値のいずれかまたは両方を使用して送信します。

フィールド名 値の型 必須 説明
dimension[0-9]+ テキスト 省略可 ディメンションのインデックス。それぞれのカスタム ディメンションにはインデックスが関連付けられています。カスタム ディメンションの最大数は 20 個(アナリティクス 360 アカウントの場合は 200 個)です。インデックスの末尾は正の整数にする必要があります(例: dimension3)。
metric[0-9]+ 整数 省略可 指標のインデックス。それぞれのカスタム指標にはインデックスが関連付けられています。カスタム指標の最大数は 20 個(アナリティクス 360 アカウントの場合は 200 個)です。インデックスの末尾は正の整数にする必要があります(例: metric5)。

実装

まず、Google アナリティクスの管理画面でカスタム ディメンションとカスタム指標を設定する必要があります。設定を終えると、カスタム ディメンションまたはカスタム指標に固有のインデックスが割り当てられます。このインデックスによってそれぞれのカスタム ディメンションやカスタム指標が識別、区別されます。続いてこのインデックスを analytics.js ライブラリで使用し、特定のカスタム ディメンションまたはカスタム指標のデータを送信します。

データの送信

カスタム ディメンションとカスタム指標のデータを送信できるのは既存のヒットのみです。たとえば、pageview タイプのヒットでインデックスが 15 のカスタム ディメンションを送信する場合は、以下のようになります。

ga('send', 'pageview', {
  'dimension15':  'My Custom Dimension'
});

event タイプのヒットでインデックスが 18 のカスタム指標を送信する場合は、以下のようになります。

ga('send', 'event', 'category', 'action', {
  'metric18': 8000
});

カスタム指標で通貨タイプが設定されている場合は、小数値を送信できます。

ga('send', 'event', 'category', 'action', {
  'metric19': 24.99
});

カスタム ディメンションまたはカスタム指標をページ上のすべてのヒットとともに(またはトラッカー オブジェクトの有効期間中に)送信したい場合もあるでしょう。この場合は set コマンドを使用してカスタム ディメンションまたはカスタム指標を送信できます。

ga('set', 'dimension5', 'custom data');

ディメンションと指標の両方の値を set する場合は、以下のようになります。

ga('set', {
  'dimension5': 'custom dimension data',
  'metric5': 'custom metric data'
});

このデータを送信するための具体的な形式について詳しくは、フィールド リファレンスのカスタム ディメンションとカスタム指標のセクションをご覧ください。

カスタム ディメンションの活用例としては、多くのユーザーがコンテンツを作成するサイトが挙げられます。こうしたサイトを運営している場合は、アナリストとして、特に人気の高いコンテンツを作成しているユーザーを把握しておきたいこともあります。これには、レポートで作成者ごとのページビュー数を比較します。Google アナリティクスでは、デフォルトで作成者に関するデータを参照することはできませんが、各ページビューを測定してカスタム ディメンションとして送信することは可能です。

これにはまず、新しいカスタム ディメンションを Google アナリティクスの管理画面で設定します。名前は author、範囲は hit とします。設定を終えると、新しいカスタム ディメンションにインデックスが割り当てられます。この例では、インデックスは 5 とします。

author のカスタム ディメンションを設定してインデックスが割り当てられたら、analytics.js ライブラリを使用することで、作成者に関するデータをカスタム ディメンションとして送信できます。たとえば PHP で記述されているページでは、実際のページの作成者のデータは $author などの PHP 変数で保管される場合があります。PHP テンプレートでこの作成者の変数を使用し、作成者の値をカスタム ディメンションに渡すことができます。

ga('send', 'pageview', {
  'dimension5': '<?=$author?>'
});