Google タグ マネージャーのコミュニティ テンプレート ギャラリーでは、Google タグ マネージャーにネイティブに統合されるタグ テンプレートおよび変数テンプレートを作成し、管理することができます。まずはテンプレートを作成し、テンプレート リポジトリを GitHub に公開して、コミュニティ テンプレート ギャラリーにテンプレートを送信すれば、世界中のユーザーにテンプレートを提供することができます。これには、次のようなメリットがあります。
- ユーザーは簡単にテンプレートを追加し使用できます。
- タグ マネージャーのユーザーに、お客様の会社のブランドについて知ってもらうことができます。
- ユーザーは、数か月かかっていたタグの実装を数分で完了できるようになります。
- テンプレートのアップデートを公開すると、ユーザーに自動的に通知が送信されます。
コミュニティ テンプレート ギャラリーに新しいテンプレートを送信する主なステップは以下のとおりです。
テンプレートを作成する
最初のステップは、Google タグ マネージャーでカスタム テンプレートとしてテンプレートを作成することです。作成したテンプレートは徹底的にテストし、テンプレートのコンテンツがスタイルガイドに準拠していることを確認します。加えて、テンプレートのメンテナンスと、必要に応じてアップデートを行うためのプランも早急に策定する必要があります。
利用規約
新しいテンプレートを送信する際には、毎回必ず Google タグ マネージャーのコミュニティ テンプレート ギャラリー利用規約に同意する必要があります。利用規約に同意する手順は以下のとおりです。
- Google タグ マネージャーのコミュニティ テンプレート ギャラリー利用規約を読みます。
- テンプレート エディタでテンプレートを開き、[情報] タブにある [コミュニティ テンプレート ギャラリーの利用規約に同意] チェックボックスをオンにします。
テンプレートをエクスポートする
テンプレートが完成したら、テンプレート ファイルをローカルマシンにエクスポートし、ファイル名を template.tpl
に変更します。
プロジェクト ファイルを準備する
次のステップとして、GitHub で公開するリポジトリを準備します。各リポジトリには、次のファイルを含める必要があります。
- エクスポートされたテンプレート ファイル(名前は
template.tpl
)。このファイルは、categories
エントリを追加して更新する必要があります。 metadata.yaml
ファイル。LICENSE
ファイル。ファイル名はすべて大文字にします。ライセンス ファイルの内容は、すべて Apache 2.0 に基づくものとします。README.md
ファイル(省略することもできますが、追加することが推奨されています)。
template.tpl
にカテゴリを追加する
template.tpl
ファイルの INFO
セクションに categories
エントリを追加し、次の表から選択した関連するカテゴリの値を 1 つ以上指定してください。複数のカテゴリに該当する場合は、最大 3 つのカテゴリの値を指定できます(カテゴリは関連性の高い方から順に並べてください)。
例:
___INFO___
{
"displayName": "Example Template",
"categories": ["AFFILIATE_MARKETING", "ADVERTISING"],
// additional template properties, etc...
}
サポートされているカテゴリ値の表:
カテゴリ | 説明 |
---|---|
ADVERTISING | 広告 |
AFFILIATE_MARKETING | アフィリエイト マーケティング |
ANALYTICS | アナリティクス |
ATTRIBUTION | アトリビューション |
CHAT | チャット |
CONVERSIONS | コンバージョンの測定 |
DATA_WAREHOUSING | データ ウェアハウジング |
EMAIL_MARKETING | メール マーケティング |
EXPERIMENTATION | A/B テストとコンテンツの最適化 |
HEAT_MAP | ヒートマップ |
LEAD_GENERATION | 見込み顧客の発掘 |
MARKETING | マーケティング |
PERSONALIZATION | カスタマイズ |
REMARKETING | リマーケティング |
SALES | 販売と CRM |
SESSION_RECORDING | セッションの録画 |
SOCIAL | ソーシャル |
SURVEY | サーベイ |
TAG_MANAGEMENT | タグ管理システム |
UTILITY | Google タグ マネージャーのユーティリティ |
metadata.yaml
metadata.yaml
ファイルには、会社のホームページへのリンク、テンプレートのドキュメント、バージョン情報など、テンプレートに関する情報を含めます。各バージョンは変更番号(SHA 番号とも呼ばれる)で表されます。この変更番号は、Git commit に関連付けられます。changeNotes
フィールドは省略可能ですが、バージョンに含まれる変更箇所をユーザーに通知するために使用することが推奨されています。
metadata.yaml
ファイルを設定する手順は以下のとおりです。
homepage
エントリを追加します。自社のホームページを指す URL を指定します。documentation
エントリを追加します。テンプレートのドキュメントを参照する URL を指定します。- GitHub で、テンプレートの初期バージョンに適用する変更を含む commit を探し、SHA 番号をコピーします。GitHub のコミットビューに移動し、クリップボード アイコン()をクリックすると、簡単に SHA 番号をクリップボードにコピーできます。コピーした数値を
versions
ノードの子であるsha
エントリに貼り付けます(以下の例を参照)。 versions
ノードにchangeNotes
エントリを追加し、新しいバージョンで導入する変更点について簡単に説明します。
homepage: "https://www.example.com"
documentation: "https://www.example.com/documentation"
versions:
- sha: 5f02a788b90ae804f86b04aa24af8937e567874a
changeNotes: Initial release.
GitHub にアップロードする
次のステップでは、ファイルを GitHub にアップロードします。上記の説明に沿って準備した適切な構造のファイルをアップロードして、GitHub リポジトリを作成します。
テンプレート リポジトリには、Git リポジトリのルートレベルに配置するファイル*(template.tpl
、metadata.yaml
、および LICENSE
)がなければなりません。各 Git リポジトリに含められる template.tpl
ファイルは 1 つのみです。すべてのリソースは GitHub リポジトリのメインのブランチにある必要があります。注: この構造に一致しないテンプレート リポジトリはギャラリーから削除されます。
コミュニティ テンプレート ギャラリーからは、テンプレートの GitHub リポジトリにある [Issues] セクションにアクセスすることができます。バグを発見したユーザーは、ここから報告を行うことができます。問題の発生を確認し対処できるようにするため、テンプレートの GitHub リポジトリで Issue が無効になっていないことを確認してください。
テンプレートを送信する
GitHub でテンプレート リポジトリがホストされたら、テンプレートをコミュニティ テンプレート ギャラリーに送信することができます。テンプレートを送信する手順は以下のとおりです。
- テンプレート リポジトリにアクセス可能なアカウントで GitHub にログインしていることを確認します。
- コミュニティ テンプレート ギャラリー(tagmanager.google.com/gallery)に移動します。
- [more_vert] をクリックして [テンプレートを送信] を選択します。
- 表示される欄にリポジトリの URL を入力し、[送信] をクリックします。
テンプレートをアップデートする
テンプレートを公開した後も、テンプレートのアップデートを随時配信することができます。テンプレートのアップデートがリリースされると、テンプレートのユーザーに通知が送信されます。ユーザーは、テンプレートを最新バージョンに更新するかどうか選択することができます。
metadata.yaml
ファイルは、ギャラリーで使用するテンプレートのバージョンを確認するのに使用されます。新しいバージョンを公開する場合は、変更番号(SHA 番号)を metadata.yaml
ファイルの versions
セクションに追加してください。
- プッシュする変更を含む commit を見つけ、SHA 番号をコピーします。GitHub のコミットビューに移動し、クリップボード アイコン()をクリックすると、簡単に SHA 番号をクリップボードにコピーできます。
metadata.yaml
のversions
リストの一番上に、新しいsha
エントリを追加します(下記の例をご覧ください)。changeNotes
を追加して、この新しいバージョンに含まれる変更について簡単に説明します。必要に応じて、複数行のコメントを作成できます(下記の例をご覧ください)。metadata.yaml
に変更を commit すると、通常 2~3 日以内にギャラリーにアップデートが表示されます。
以下の例は、SHA 番号、変更点などの新しいバージョン情報を追加する方法を示しています。
homepage: "https://www.example.com"
documentation: "https://www.example.com/documentation"
versions:
# Latest version
- sha: 5f02a788b90ae804f86b04aa24af8937e567874c
changeNotes: |2
Fix bug with the whatsamajig.
Improve menu options.
Update API calls.
# Older versions
- sha: 5f02a788b90ae804f86b04aa24af8937e567874b
changeNotes: Adds eject button.
- sha: 5f02a788b90ae804f86b04aa24af8937e567874a
changeNotes: Initial release.