iOS 向け Google アナリティクス SDK v2(従来版)- 概要

iOS 向け Google アナリティクス SDK を使用すると、アプリからユーザー エンゲージメント データを簡単に収集できます。このドキュメントでは、SDK の価値の概要と、単一のプロパティ ID と EasyTracker を使用してアプリを測定するためのガイドを提供します。

はじめに

iOS 向け Google アナリティクス SDK を使用すると、アプリからユーザー エンゲージメント データを簡単に収集できます。デベロッパーは Google アナリティクスのレポートを使用して、以下を測定できます。

  • アプリを使用しているアクティブ ユーザー数
  • アプリが使用されている国や地域
  • 個々の機能の利用状況
  • アプリ内購入とトランザクションの数
  • アプリケーションがクラッシュする回数と種類です。
  • その他、多くの有用な指標があります。

始める前に

SDK の実装を開始する前に、次の準備が必要です。

スタートガイド

SDK を使うには、次の 3 つのステップを行います。

  1. ヘッダーとライブラリをプロジェクトに追加する
  2. トラッカーを初期化する
  3. 画面測定を追加する

上記のステップを完了すると、Google アナリティクスで次の要素を測定できるようになります。

  • アプリのインストール数
  • アクティブ ユーザー数とユーザー属性
  • スクリーン数とユーザー エンゲージメント
  • クラッシュと例外

1. ヘッダー ファイルを追加してプロジェクトを設定する

iOS 向け Google アナリティクス SDK をダウンロードして、SDK パッケージにある次のファイルをアプリに追加します。

  • GAI.h
  • GAITracker.h
  • GAITrackedViewController.h
  • GAITransaction.h
  • GAITransactionItem.h
  • libGoogleAnalytics.a

Google アナリティクス SDK では CoreDataSystemConfiguration のフレームワークが使用されるため、アプリ ターゲットにリンクされているライブラリに次のフレームワークを追加する必要があります。

  • libGoogleAnalytics.a
  • CoreData.framework
  • SystemConfiguration.framework

2. トラッカーを初期化する

トラッカーを初期化するには、アプリケーション デリゲート .m ファイルに GAI.h ヘッダーをインポートし、アプリのデリゲートの application:didFinishLaunchingWithOptions: メソッドに次のコードを追加します。

- (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions {
  // Optional: automatically send uncaught exceptions to Google Analytics.
  [GAI sharedInstance].trackUncaughtExceptions = YES;
  // Optional: set Google Analytics dispatch interval to e.g. 20 seconds.
  [GAI sharedInstance].dispatchInterval = 20;
  // Optional: set debug to YES for extra debugging information.
  [GAI sharedInstance].debug = YES;
  // Create tracker instance.
  id<GAITracker> tracker = [[GAI sharedInstance] trackerWithTrackingId:@"UA-YOUR-TRACKING-ID"];

}
id<GAITracker> tracker = [[GAI sharedInstance] defaultTracker];

上記の例では、「UA-YOUR-TRACKING-ID」が Google アナリティクスのアプリビュー(プロファイル)の作成時に割り当てられたトラッキング ID のプレースホルダです。アプリでトラッキング ID を 1 つだけ使用している場合は、デフォルトのトラッカー メソッドを使用することをおすすめします。

3. 画面測定の実装

アプリ内でビューを自動的に測定するには、ビュー コントローラで GAITrackedViewControllerUIViewController を拡張したコンビニエンス クラス)を拡張して、レポート内の各ビュー コントローラに付けるビュー名を指定します。そのビューが読み込まれるたびに、スクリーン ビューが Google アナリティクスに送信されます。

たとえば、次のようなビュー コントローラ ヘッダーで測定する「About」ビューがあるとします。

@interface AboutViewController : UIViewController

このヘッダーを次のように更新します。

#import "GAITrackedViewController.h"

@interface AboutViewController : GAITrackedViewController

また、Google アナリティクスのレポートで使うビューの名前も指定する必要があります。ビュー コントローラの初期化メソッド(存在する場合)または viewDidAppear: メソッドを使用すると便利です。

- (void)viewDidAppear:(BOOL)animated {
  [super viewDidAppear:animated];
  self.trackedViewName = @"About Screen";
}
}

sendView: が呼び出される前に trackedViewName が設定されている限り、自動画面測定が行われます。ビューが表示されるたびに、指定されたビュー名を持つ sendView: の呼び出しが生成されます。

画面測定の詳細については、画面デベロッパー ガイドをご覧ください。

これで完了です。Google アナリティクスにデータを送るためのアプリの設定は完了です。

次のステップ

Google アナリティクスでは、キャンペーンの測定、アプリ内決済やトランザクションの測定、ユーザー操作のイベントの測定など、さまざまな操作を行うことができます。これらの機能を実装する方法については、次のデベロッパー ガイドをご覧ください。

  • 高度な設定 - 複数のトラッカーを使用するケースなどの高度な設定について確認します。
  • キャンペーンの測定 - キャンペーンを測定して、アプリのインストールに貢献しているチャネルやキャンペーンを把握する方法を確認します。
  • イベントの測定 - インタラクティブ コンテンツ(ボタンや動画、イベントを使ったその他のメディアなど)に対するユーザー エンゲージメントを測定する方法を確認します。
  • アプリ内決済の測定 - アプリ内の決済とトランザクションを測定する方法を確認します。
  • カスタム速度 - アプリ内のカスタム速度を測定し、読み込み時間やメディアとのエンゲージメントなどを測定する方法を確認します。